ぼらんたーるな人 vol.8 田部眞樹子さん(MIEチャイルドラインセンター代表)

〜きかせてほしいあなたのキモチ〜
傾聴ボランティア〜チャイルドライン

子どもたちの取り巻く環境はさまざまな問題を抱え、子どもの不登校やいじめ、引きこもりや虐待など、深刻な状況を生んでいます。そのような子どもたちのココロを救うためにNPOや企業はさまざまな努力をし、子どもたちの心を受け止め、生きる力を育てるためさまざまな支援をしています。三重県では「子どもの心を受け止めるネットワークみえ」が行政・NPOで組織されています。そのひとつのMIEチャイルドラインセンター代表である田部眞樹子さんにお話を伺いました。

◆田部眞樹子(たなべまきこ)
1938年3月26日生まれ。夫の転職で三重へ移り住み、三重県内の子ども支援団体の設立に参画。現在「三重県子どもNPOサポートセンター」理事長、「チャイルドライン24」実施組織代表など6団体の理事も務める。

MIEチャイルドラインセンター
http://www.za.ztv.ne.jp/mie-childline/

■何でも話せる電話です。お説教はしません〜チャイルドラインって何ですか?〜

チャイルドラインのコンセプトの中に「傾聴」という言葉があります。子どもに限らず、大人でも問題を抱えたり人恋しくなったときなど、誰かに話を聴いてもらいたいと思うでしょ。話すことで問題点を解決して自分自身で方向性を出す。チャイルドラインは、子どもの話にココロを傾けて聴くことを通して、子どもがエンパワーメント(内なる力)「やってみようかなぁ」という気持ちになれる現場だと思っています。誰でもが「内」に持っている自己回復能力「子どもの力」を信じて子どものココロに寄り添う仕事です。自己決定ができれば完了で、お互い名前も言わない、聞かない、一期一会の世界です。

■チャイルドライン24から見えるココロの問題

今の子どもは、生活の中でなかなか主体性が育ちにくいんですよね。親や友人から「ああしなさい」、「こうしなさい」と指示され過ぎているんです。だから、言われたことだけをする子が多い。一年間の子どもの声を分析してみると、自尊の感情つまり自己肯定(自分を大切にする)できない子どもが多いことに気付いていきます。そのことは、今、問題となっているいじめや虐待にもつながっていると思います。暴力は人から生きるパワーを奪ってしまいます。自己肯定がないと、いやな気持ちを跳ね除ける力が出ない。一人ひとりの基本的な人権が守られることが大切です。この大きな問題を解決するには、大人が、自己肯定ができる子どもを育てなければならないと思います。

■子どもの生の声から教えてもらったこと

「大人から認めてもらえるには、いい子とかできる子とか、いつも条件が付いている」「ありのままの自分を受け止めてもらえない」「親や大人の期待に応えて生きている」―だから、子どもは、自分を見失ってしまう……。そのことが分かった時、ショックでしたよ、親の一人として反省しますよね。



2002年5月、MIEチャイルドラインセンターがスタートしました

1999年、三重県で子ども支援をしている仲間が、カナダへ子ども相談電話「キッズヘルプフォン」の視察に行き、そこで、感銘を受け、三重にも取り入れようということになったのです。MIEチャイルドラインセンターは、まず2002年5月5日に「子どもの日チャイルドライン」をスタート、9月には毎週金曜日に15〜25歳までの「ユースの受け手によるユースと子どものための電話」を常設しました。

MIEチャイルドラインの実施は1クール6人体制で行っています

1クール6人の役割は、3人の受け手のスタッフが電話の2回線を担当、子どもの声を聴くことに専念します。2人の支え手のスタッフは、受けてのサポートや緊急対応、運営側に気付いたことなどを戻す、組織上の役割を担っています。残る一人のスタッフはみんなが気持ち良く役割を果たせるための心遣い(飲み物やお菓子、ときには軽食などの用意)や事前事後の全ての雑用を引き受けています。チャイルドライン実施前30分の打ち合わせや事後1時間の振り返りも必ずします。そのことは、非常に大切にしています。

チャイルドラインを24時間体制で

2004年、MIEチャイルドラインセンターは子どもの心を受け止める24時間フリーダイヤル相談電話設立に向けての段階的アプローチを三重県「NPOからの協働事業提案」へ提案し採択されます。チャイルドライン24の設立に向け「子どもの心を受け止めるネットワークみえ」の仕組みづくりを考えるためのネットワークづくりを推進しました。


フリーダイヤルの子ども専用電話は、2006年4月20日から開設されました。
週2回(金PM 2:00〜土PM 2:00と月PM 4:00〜PM 9:00)実施しています。
最終的には365日24時間の実施を目指しています。
http://childline24.net/

三重発、日本発、オレンジの羽募金

三重県行政との協働のあり方は、関わる団体による資源の持ち寄りです。その一環として、MIEチャイルドラインセンターは「オレンジの羽」の募金活動をしています。企業の方々にもお願いに行きますが、赤い羽根の募金活動のように駅前などでも募金活動をします。一本100円です。「子どもの心を受け止めるネットワークみえ」の話し合いから生まれました。
http://mie-kodomo-npo.org/orenge.pdf#search