ぼらんたーるな人 vol.1 山下将司さん(イベントボランティア)

富山県の民謡“おわら風の盆”を知っていますか

富山県中南部、岐阜の県境に隣接する富山市八尾町。金剛堂山のやまやまが連なり、町の中央には、井田川が流れます。冬には、1メートルを越える雪が積もるという八尾町です。毎年、9月1・2・3日に「おわら風の盆」というお祭りが行われます。本祭りの9月3日、おわら風の盆でボランティアとして案内係をしていた山下将司さんにお話を伺いました。

■今年、初めてこのお祭りにボランティアとして参加しました

8月下旬からおわら風の盆の前夜祭があるのですが、30日から参加、本祭りの案内係をしています。自宅は、石川県加賀市、朝7時に家を出て、8時半に八尾町に到着します。帰りは21時。ちょっとつらいけれど受付のボランティアで、いろいろな人々と出会え、言葉によるコミュニケーションもありと、とても面白いです。

“山下さん ボランティアレポート”

「今、どこの会場で町流しが見られますか?」

「この後になりますが、9時から鏡町の人々が公民館の前で踊りますよ」

「公民館の場所は、何を目指して歩いていけばいいですか?」

「ここに石段があります。石段を陣取った鏡町のファンが、待っていますので、この辺まで行けばすぐ分かりますよ」

■八尾の民謡保存会は、町に11の支部があります

各町会の人々は伝統芸能である民謡を楽しみながら、訪れる多くのお客様に最高の踊りや民謡でおもてなしをします。今年の本祭り3日間で、23万人がこの町を訪れました。昨年と比べ2万人が増えたそうです。

“おわら風の盆”町流し

【豊年踊り】
農作業の動きを表現しています。

〜女踊り〜

「種をまく」
「蓑の中の種を振るう」
「作業が終わって笠を脱ぐしぐさ」

緩やかな風がどこからともなく吹くように、胡弓・三味線・うたいの音色が心に染み込みます。石畳の路地を舞台に踊るしなやかな女踊りは、深くかぶった編み笠から、優雅さや品各が感じられます。

農作業の所作が多くとり入れられている素朴な踊り。

〜男踊り〜

「苗を植える」
「鳥が空を舞う」
「鍬を持ち田畑を耕す」
「稲を刈る」

黒い股引と法被で力強く踊る姿は一本の芯が入っているようで、りりしくて、クールで、カッコイイ。法被の模様は、町の歴史であり、町ごとに染め型が保存されているという。

踊り手は、八尾町の高校生。
二十歳のころは、花の踊り手になっているんだろうな。

〜地方(じかた)囃子・太鼓・唄い手〜

幼いころから踊りを楽しむ八尾の子どもたちは三味線・胡弓の音色とともに踊りも見よう見まねで覚える。地方に興味を持つ様になると町の名人の下にお稽古に行く様になる。20代後半、踊り手を卒業すると地方に加わる人もいるという。

■町の誇り、伝え〜教わり〜伝えられること

父からこのボランティアのことを聞き、参加しました。誰にでも気軽に踊れる古くからあった豊年踊り(輪踊り)、明治時代北日本新聞のイベントとして芸者さんが即興で踊った四季踊り(上品で優雅な女踊り)。おわら風の盆は、多くの文化人に育てられ、洗練されてきたと聞いています。全国的に有名になった、おわら風の盆を見ようと、今年も全国から多くの人々がここに集まりました。この現実を見て、民謡や踊り、町の風情が、人の心を豊かにし、社会に貢献してるんだなぁということが、よく分かりました。僕は富山県人ではないけれど、300年続いているこの祭りを誇りに思います。そしてうらやましい。

■おわら風の盆が、町の人々に受け継がれ、300年たつといいます

「習った事は伝える。先輩には教わる」
当たり前のことかもしれませんが、おわら踊りを磨き上げてきた人々の自負が、このような言葉になり、礼儀を守ることで、町の人々のつながりを深していったのでしょう。町づくりの基本は、温故知新かもしれません。庶民の芸能を町ぐるみで共有できる仕組みを知り、理解できていたからこそ、300年続いたのでしょうね。全国から、10代・20代の人々も参加して、「来て・見て・触れて」ほしいです。

■和の文化から新しい若者文化も生まれている

10代・20代の人々の中には、自分のライフスタイルで、日本の伝統文化の衣・食・住・遊びを心地良いと思っている人もいます。けど、まだモヤモヤした分からないことが、多くあります。僕は、日本の伝統文化を見直すきっかけとしてこのボランティアに参加して良かったです。

“みんなでおわらを守らんまいけ”

■お問い合わせ先 : 越中八尾観光協会 (http://www.yatsuo.net/kankou/